明日を考える経営

- 経営者・幹部へのアドバイス No.16 -

企業の目的は顧客の創造である

 企業の発展は、よい顧客づくり、よいお客様にめぐり逢うことである。
故P.F.ドラッカー氏は、「企業の目的は利益をあげることでなく顧客の創造である」と、1952年に「現代の経営」の著述で喝破した。

 新しいお客様は、その企業に活力を与え、より良い製品づくりに向かわせるのである。そのように動機づけるのは、お客様が満足して注文を繰り返してくれること、お客様が信頼してくれることに対する感謝の心である。

 企業が社員の心を喜ばせ、懸命に努力させる力は、利益のみを得ようとすることからくるのではない。社員一人ひとりの内に生まれるやり甲斐の心である。

 企業は未来の顧客づくりを始めなければならない。
そのための新技術、新製品の開発であり、新しい見込み客のニーズに応えていくことである。この時、お客様であれば、どんなお客様でもよいかと言えば、すべてのお客様に応えることは無理であり、かえって顧客不満足の結果にいたる。


 営業活動で、顧客選択のための基準を作っておくことが営業担当者の無駄な行動を少なくし、営業活動を効果的にする。

 未来顧客づくりの基準は、次の3つである。
  1. どのような産業分野に将来進出するか
  2. CSR(企業の社会的責任)を果たそうとしている
  3. 売上規模○○億円以上
 プラント部品メーカーS社は、自社製品の新しい分野として、自動車産業向けの燃料電池関連部品に焦点を絞って技術開発に傾注して、高温及び低温テストを繰り返している。

 明日の経営のために顧客を創造していくこと、新しい顧客のニーズに応えていく技術開発である。これが中小企業のとるべき経営方針であり、全社員が徹底して取り組む目標である。
(2005.12.29 長谷川好宏)
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