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ISO9001エッセイ

経営体質改善への道




  • 品質マネジメントシステムを構築し、決めたルールを実践することは、改善に向けて「刀を鍛錬する」のに似ている。

  • 日本刀の鍛冶職は、伝統的に「ハガネを鍛錬」して折れにくい、切れ味の鋭い刀を作り出すノウハウを生み出していた。
    日本刀の素材である玉ハガネは、焼き入れによって鋭い切れ味は出せるが、鋭ければ鋭いほど折れやすくなる。
    それは鋼の分子構造に弱い切れ目の部分が発生するからである。
    鍛冶職は伝統的に「ハガネを鍛錬」する方法を編み出したのである。

  • それはハガネをくり返し、叩いて伸ばすことによって鋼の分子構造を緻密にし、折れにくいモノにするのである。
    鍛錬をくり返して均一な分子構造をどのように見分けていたのか、測定していたのか興味深いことである。
    それは表面に傷模様をつけ、鍛錬しながら伸ばす過程で、その模様も比例して伸びていく、目で確かめられるという驚くべきノウハウを得ていたのである。

  • 我々の先人の匠は、鍛錬という方法で現代科学でも証明できる究極の到達点に達していたのである。この知恵を現代に活かすべきである。

  • ISO9001品質マネジメントシステムは欧州で考えられた経営モデルである。
    この品質マネジメントシステムという仕組みを自社のシステムに統合するには、刀鍛冶の現場実務から生み出した「鍛錬」という繰り返し作業を行う考え方を取り入れるべきである。
    品質マネジメントシステムは自社の旧来の経営モデルに合金するようなモノである。

  • 標準に定めたルールを徹底してくり返し鍛錬することにより、自社の経営モデルをISOの要求事項に統合していく過程で不具合とムダを追い出し、統合された経営品質の高いモノに昇華していくこと。
    そして、統合の具合を測定するのが、社員自らによる内部監査の仕組みである。

  • 品質マネジメントシステムを構築したから直ぐにその有効性が現れるはずはない。
    そこには、品質マネジメントシステムで決めたことを実務に繰り返し実行するという鍛錬を得て自社のモノになる。その仕組みは、ISO品質マネジメントシステムという標準規格でありながら、自社独自のモノに昇華していることに気づくであろう。
(2004.1.22 記)(2010.9.6更新)



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ウイズダムマネジメント
中小企業診断士 長谷川 好宏
ISOコンサルタント


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